ハイブリッドIP無線機の導入事例 宮城県東部消防通信指令事務協議会様

ハイブリッドIP無線 消防

導入事例

宮城県東部消防通信指令事務協議会

Case study

1台でIP無線と署活系無線が使える

ハイブリッド無線機で、自営網の不感地帯補完と3消防本部の横断連携を実現。

Profile

宮城県東部消防通信指令事務協議会様は、石巻地区広域行政事務組合、登米市および気仙沼・本吉地域広域行政事務組合の3消防本部で構成され、消防の指令業務と消防指令センターの管理・運営を共同で行う協議会です。
今回、消防救急デジタル無線機の不感地帯解消と3消防本部の共同運用を目的に、IP無線と一般業務用無線のハイブリッド機IP700SUを導入されました。

導入機種
IP700SU
宮城県東部消防通信指令事務協議会
所在地:宮城県石巻市大橋1-1-1 石巻地区広域行政事務組合消防本部内
取材先
推進副室長 消防司令長 阿部義弘様
(派遣元:石巻地区広域行政事務組合消防本部)
推進室員 消防司令 佐藤淳様
(派遣元:石巻地区広域行政事務組合消防本部)
推進室員 消防司令補 大坂佑介様
(派遣元:登米市消防本部)
※役職等、掲載情報は全て取材当時のものです。

導入のきっかけ

無線機の導入を検討された背景を教えてください。

宮城県東部消防通信指令事務協議会では、2026年4月1日からの運用開始を目指して、宮城県東部消防指令センターの開設準備をしています。構成団体である石巻地区広域行政事務組合、登米市および気仙沼・本吉地域広域行政事務組合の3消防本部の共同運用により、広域での連携・協力をはかり、消防力の強化や行財政上の効果、そしてなんといっても住民サービスの向上が期待されています。
そうした中、指令や情報共有の要である無線網の最適化は、重要な検討事項のひとつでした。

導入事例 宮城県東部消防通信指令事務協議会

お話を伺った 宮城県東部消防通信指令事務協議会様

運用方法

3消防本部の無線網の運用方法を教えてください。

3消防本部それぞれに下記4機種の無線を配備しています。

  1. 消防無線:消防救急デジタル無線機
  2. IP700SU:IP無線(au/ドコモ)と一般業務用無線(UHF帯)のハイブリッド機
  3. IP502H:IP無線機(au/ドコモ)
  4. IC-UH65MFT:一般業務用無線機(UHF帯)の署活系無線

石巻消防本部では、先行してこれらの無線を導入していました。登米消防本部と気仙沼・本吉消防本部にも同様の運用を行う方向としております。

  • 署活系無線は、小隊間の隊員同士の通信に。
  • IP無線は、不感地帯をカバーするために、本部指揮隊に配備して指令センターとの通信に。

導入事例 宮城県東部消防通信指令事務協議会 3消防本部の無線網の運用方法

導入までの経緯

IP無線導入の狙いはどんなことだったのでしょうか?

1つ目は、不感地帯対策です。
各消防本部には、自営網の消防無線があります。しかし、消防無線だけでは受持ち地域のすべてをカバーすることが難しいです。
内陸は比較的平坦ですが、石巻や気仙沼・本吉は海沿いのエリアが多く、どうしても不感地帯ができてしまう。山があってすぐに海に落ち込む、という谷や入り江が多いリアス式海岸特有の地形だと、半島の裏側は消防無線の電波が届きにくいです。

消防無線は、デジタル無線で指向性をもたせているので、平地では距離は出せますが、入り組んだ地形だと難しく、石巻や気仙沼・本吉では、面積のわりに消防無線用の基地局を多く持たなければカバーしきれません。それにはコストもかかりますし、悩みどころでした。
内陸の登米は平地が多いので、消防無線の不感地帯はだいたい10%程度という感じでしたが、IP無線を導入したことによりカバー率100%になり、不感地帯は解消できています。

もう1つは、指令を共同化するので、消防の連携・協力による応援出動の際に使用する通信手段の確保というのがあります。
消防無線には共通波がありますが、それだといったん指令センターを経由しなければなりません。一刻を争う場合には、わずかな時間のロスも防ぎたいですから、出動隊同士で直接、指示・連絡をして情報共有ができる手段が必要でした。IP無線ならそれができます。

導入事例 宮城県東部消防通信指令事務協議会 入り組んだ地形の不感地帯対策にIP無線

入り組んだ地形の不感地帯対策にIP無線

導入事例 宮城県東部消防通信指令事務協議会 3消防本部の連携・協力による応援出動

3消防本部の連携・協力による応援出動

導入の決め手

なかでもIP700SUを選択された理由はどんなところでしょうか?

指揮隊長は、消防無線・署活系無線・携帯電話を持っています。さらに、IP無線となると、装備品が増えるというのは、やはり現場では嬉しいことではないです。
そこに今回、IP無線と署活系無線が1台で使える機種「IP700SU」が出たということで、こちらを検討することにしました。IP700SU導入のポイントはそこですね。

消防無線の不感地帯では、指令センターや消防本部に配備したIP502Hと指揮隊長のIP700SUで交信ができ、指揮隊長同士は、IP700SUで指令センターを通さずに直接情報交換できます。
また、IP700SUには、IP無線(LTEモード)と一般業務用無線(SRモード)を割り当てられる、2つの独立したメイン/サブPTTボタンがあるので、署活系無線のIC-UH65MFTともスムーズに連携できます。
IP700SUは、デュアルSIM(au/ドコモ)なので、どちらか1事業者が不通となった場合でも通信の冗長化が図れるのも安心材料ですね。

導入事例 宮城県東部消防通信指令事務協議会 指令センターを通さず直接情報交換できるIP700SU

指令センターを通さず直接情報交換できるIP700SU

導入の効果

導入されたご感想はではいかがでしょうか?

宮城県東部消防指令センターの仮運用が2026年1月26日から、本格運用は2026年4月1日からなので、3消防本部の連携運用はこれからです。(取材時:2025年12月)ですので、部隊間の交信はまだしていませんが、IP無線そのものは各本部で使っています。
その中で、消防無線の不感地帯のバックアップでは非常に役立っています。
また、IP無線の導入により、消防無線の携帯無線機の台数を見直すことができ、整備にかかる経費の削減ができました。

運用面では、指揮隊以外に初めて導入する通信機器なので、はじめは現場では取り扱いに戸惑いもあったようですが、操作教育をして実際に使ってみることですぐに慣れてもらうことができています。
なかでもIP無線と署活系無線を同時に利用するので、IP無線での送信の際にはIPで送信している旨を付加して送信するよう徹底して、受信側の混乱を防ぐようにしています。

導入事例 宮城県東部消防通信指令事務協議会 IP700SU導入により整備にかかる経費削減に成功

IP700SU導入により整備にかかる経費削減に成功

今後の期待

今後の展望やご要望はありますか?

大規模災害などで通信事業者の地上中継局が被災した場合に、衛星経由で通信できるようになると心強いですね。

導入機種

アイコム ハイブリッドIP無線機 IP700S

どこでもつながる無線機

アイコム ハイブリッドIP無線機 IP700Sシリーズ

通信範囲目安:全国(IP)/1~4km(一般)免許不要(IP)/免許(一般)デュアルSIM(IP)同時通話(IP)GPS(IP)デジタル/アナログ(一般)秘話機能(一般)防塵防水IP67/57/54エマージェンシー録音再生VOX

デュアルSIM対応のIP無線とインフラに依存しない一般業務用無線が一台になったハイブリッドIPトランシーバー。

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